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この作品はid:higashino0933さんより送られてきたものです。
著作権云々は帰属云々。改行で読みにくいのはご愛敬


生命の鐘


プロローグ

 死刑執行。
 それは、様々な方法で、行われる。
首吊り、射殺、薬での殺害などが、
例として、挙げられるだろう。
この二本帝国では、死刑囚に、死に様を、
選ばさせるという、一風変わった制度が、
存在する。
そこには、様々な、死刑のラインナップが
揃えられており、その中でも、最も謎に
包まれている死刑執行法が、
『夢幻の扉』という、ものである。
 たった、今から死刑が執行される彼も、
この夢幻の扉という、死に様を選択した
一人である。彼は、特別に高い建物の
最上階へエレベーターで上がっていく。
そして、建物の入り口のドアがあった。
彼は、そこに入っていくすると、
その部屋の二メートルほど先に、また、
扉があった。
 よく、考えると、この部屋は少し傾斜がついている。一番下まで繋がっているの
だろう。また扉、扉、扉と、扉はその後、何千枚も続いた。そして、先ほどのように
また、扉を開けると、広い部屋に出た。
そして、そこには一人の少年が立っていた
「もう、嫌だ!!!」
 少年は叫んだ。
 少年は、泣いているようだった。
十六歳くらいだろうか?しばらくして、
泣き止んだ少年は、死刑囚の彼を
見据えると、こう一言、言い放った。
「僕は、関わった人間を
害意のあるなしに関わらず、殺す。」
死刑囚の男は、少年に殺害されるのかと、
身構える。体術には少し自信があった。
「身構えても、無駄だよ」
少年は言う。
しかし、男は、少年の攻撃に備えて、
身構え続ける。
少年は続けた。
「僕はね、こんな力が、欲しかった訳
じゃない んだ。でも、実際に、この身体 には、力が 宿ってる。」
 依然、少年は棒立ちのまま、
さらに続ける。
死刑囚は、少年の能力が発動する前に、
せめて、少年を殺そうと思った。
 だから、死刑囚はその拳で、少年に
襲い掛かる。
「僕の力はね、ただ、 命を奪うんだよ。
魂を、僕の手元に吸収するんだ。
質が悪い事に、僕に関わった人間の全員の 魂をね。」
 話ながら、少年は死刑囚の攻撃を
避ける。大分手慣れているようだ。多分、
同じように、死刑囚に襲われたことが多々
あったのだろう。
「僕の、意志に全く関係なく、関わった
人間 全てをね。 だいたい、みんな、
僕と関わって、一週間 で、死ぬんだ。
魂を抜き取られた身体はそこで、一瞬で
朽ち果ててくれるからここは死体まみれに ならずに、済んでいるんだけどね。」
 死刑囚は、そこで、全てを悟った。
 事実からではなく、感覚から。
一気に、生命力というものが抜き取られて
いく感覚が、この少年と、出逢った時から
続いていた。そして、この感覚が全て
消えた時、自分は死ぬのだと、
そう、彼は確信した。
「お話しようよ。僕は、自分の意志では
君を傷つけようとは、しないよ。」
 そうして、少年は、死刑囚を部屋へ、
迎え入れた。
 一週間、彼は、何も食べなかった。
しかし、空腹は感じなかった。
 一週間、彼は全く寝なかった。
しかし、眠気は感じなかった。
 一週間、彼は何も、飲まなかった。
しかし、喉は渇かなかった。
 強い生命力の流失により一気に、生命力を使う生き方をした結果、寿命が一気に
縮まる代わりに驚異的な、生存力を
手に入れたからだった。
 そして、彼は一週間後に生き絶えた。
少年は悲しそうな顔で、彼の死を看取った
「いっその事、僕を…。」
彼は、誰もいない部屋でぽつりと呟いた。
 彼の名は高城雅樹という。
 この後、彼は、とても大きなものを
相手取る事になる。しかし、彼はそんな事
を知る由もなかった。ただただ、歴史の中
に刻まれていく物語。


第一章
差し込む光と出来た陰



 いつものように、部屋の中で、退屈を
していた時だった。
「高城雅樹君で、よろしい ですね?」
 まただ。
 高城は思った。
 また人を、殺してしまった、と。
「もう、殺したくない。」
「大丈夫です。
私は死にません。」
 高城の部屋に入ってきたのは一人の少女
である。だいたい、十五歳くらいに見える
右の耳に小さなイヤリングをしていて、
そこには、小さく綺麗な石がはめ込まれて
いる。どの男が見ても、惚れそうな容姿
以外は、普通の女の子に見えた。
「僕の能力が、効かない、ってこと?」
「左様です。」
 少女は笑顔を高城に作って見せた。
しかし、高城はまだ、不安そうな、
顔をしている。
「そのかわりに、私は、サイドAが
ないんですけどね。」
 サイドAとは、この世界の人間がもつ、
能力の一つである。
 能力には、
『ベースC』『サイドA』『テクニA』
の三つがあり、ベースCは、誰もが
操ることのできるいわば魔法のようなもの
 サイドAは、人によって持つ力が変わる
いわば超能力のようなもの。
 テクニAは、ベースCを応用することで
作られる新たな、力のことである。
 そして、人は、この力を使い分けながら戦乱の世を生き抜いてきた。
「疑ってますね?じゃあ、私に、ベースC
で、攻撃してください」
 少女は両手を広げた。
 しかし、高城は首を傾げる。
「ベースCって何?」
「だぁっ!そこから、教えなきゃなんないん ですか!? あぁ、でも面倒だな!
そうだ!あれを使えば良いんだ!」
 少女は何かを思いついたように、
部屋の壁際に立つ。
「ベースC バースト コードT」
ゴパッ!!!
という音と共に壁が炎に包まれて大破する  外から、眩しい光が差し込んできた。
「た、太陽だ………。 暖かい………。」
「じゃ、高城くん、ちょっと、待ってて
下さいね! 間違っても外に出ちゃ
ダメですよ?」
少女は行ってしまった。高城は、呆然と
一人、取り残されてしまった。
「………。」
そして、待つこと1時間ようやく、
少女が帰ってきた。
「遅いよ!何してたの?」
さすがに、高城も、怒ってしまったらしい
「あぁ、機材をとった後 50分ほど、
茶店 で寛いでました。」
「なんで!?なんでこの流れで寛ごうという 考えに至れるの!?」
高城は、唐突な少女の奇行に、理解を
しかねているようだ。
「あのね、高城君、 私は、興味本意で、
来てるのに、なにか、強制的に、あなたを 助けなければならない理由があると思って るんですか?」
「うぅ………。」
これには、高城も言い返せないようだ。
「(む、無茶苦茶だ〜)」
高城は心の中だけで密かに思う。
「何ですか?その、む、無茶苦茶だ〜、
とでも言いたそうな顔は?」
男なら、誰しも、美人の女の子と以心伝心
になりたい!とでも、思うことが、一度は
あるだろう。しかし、実際に起こると
これ以上不気味なものはない。
「さて、無駄話もこれくらいにしましょう」
「始めたのは、君だよね」
「なにか言いましたか?」
キッと、睨んできた。
「い、いえ、なんでもございません!!」
もう、高城には、ご愁傷様ですとしか、
言いようがない。
「本当にもう!」
一体、少女が何に対して怒っているのか
すら分からない状態である。
「さてと、一通りの茶番が、終わった所で
二つの機械に、頭を通して貰いましょう」
促されるままに、高城はヘルメットの
ような機械と、一回り以上大きい
半球のような機械をセットする。
「ちょっと、横着だけど十秒で終わるから、 我慢して下さいね〜。ヒューイ ゴー!」
途端に、有り得ない頭痛が高城を襲った。
脳の中に、直接、固いものを摩り込む
ような、酷過ぎる頭痛に高城は、死の淵
まで追いやられた。
「ゔぁぁぁぁぁ!!!」
あともう一歩で、堕ちるそんなときであった。急に、スッと痛みが消えた。
「はぁ、はぁ、はぁ…。な、何なのこれ?」
「学習装置と、能力抹消装置です。サイドA を抹消する機械ですね。賜協石を
見せて下さい。」
賜協石とは、この世界の人間が生まれた
時に顕れるという不思議な石で、
精神にリンクしていることから、機械に
通すことで、人の心がまる見えになって
しまうこと、また、能力を使う時に必ず
必要になることから、指輪やピアスなど
に嵌め込んで、肌身話さず持ち歩く石の
ことである。
「持ってないよ。」
学習装置で、全ての事を学び終えた高城が
言う。
「え?なんで!?」
普通は、生まれると同時に、手の平に
持っていないとおかしいのだ。
それに、呼び出せば石は、手の平の中に、
顕れるのが普通なのだ。それを、
持っていないという事が意味するのは、
『人間ではない』
という事である。
「あなたは、一体何者なんですか?」
といっても、高城は、答えられない。
「石の有無って、そんなに重要なの?」
「そりゃあ、そうですよ! だってこれは、
ある種の人間の証明ですからね。」
「まぁ、こんな能力を持って生まれたんだし 今更、人間じゃないなんて
言われてもなぁ。」
高城は、ぽかんとしながら、答える。
「いやいや!ないわけがありません!!!
探してください!」
「無理だよ。無いんだし」
そう。高城には、賜協石が全く、見つから
なかった。どうしてなのかは、定かでは
ないが、どこを探しても見つからなかった
「仕方ないですね。もぅ、いいです。
私は、上に連絡を入れますね。一応、
これも、ジジィの命令なんで、はい。」
少女は電話番号を入力していく。
「あ、もしもし、橋門です。高城さんの
身柄は一応、確保しましたよ。ええ、夢幻 の 扉まで、迎えに来てください。
ええ!?なんで、私が、届けなくちゃ、
なんないんですか!?はい、はい、
わかりました…。」
電話を切ると、橋門と言った少女は、少し
考えて、急に、ニヤっと笑った。
高城は一歩身を引く。高城の心は
こう訴えていた。
「(ろくなことが、ある わけねぇー!!!)」しかし、橋門の行動は高城の想像をさらに
超えるものだった。
「あ、もしもし、警察ですか?殺人犯を
捕まえました。逮捕しにきてください。」
ガチャ。ツー、ツー
「………。」
高城は、目を真ん丸にしている。
「これで、よーし!帰ろぉーっと!」
「よかねぇよっ!!!つか、帰んなよ!!! 捕まるに決まってるよ」
ここで、大声を出したのが、あだになったようだ
「殺人犯だ!!!いたぞ!!!」
「逮捕だ!!!」
高城は全速力で逃げた。しかし、なにか、
水の弾丸のようなものが、高城に容赦なく
飛んで来る。
「あっ、わわわ!!!なんだこりゃ!!!」
挙げ句の果てには、なにかビリビリ
言ってる正体不明の球体のものまで高城を
迎え撃ちはじめ、高城の努力も虚しく、
「はい、午後3時46分
逮捕だ。」
高城は、捕まった。
「僕は、無実だ〜!!!」

ーそして、30分の時が過ぎたー

「なんで、なんで!なんでっ!!!
君はこんなに無茶苦茶なのか説明して
貰おうか!!!」
高城は真っ赤な顔をして怒鳴る。
「え、ええと…、面倒だったから?」
「ふざけんな!!!
僕が、どれほどの苦痛を 受けたか知って るのか!?」
「そ、その………。拷問?」
「そうだよ!!痛かったよ 特に、親指を焼 かれた時はもうダメかと思ったよ!!!」
「す、すみません。」
「本当に、申し訳ありませんでした。」
警察の方々も深々と頭を下げている。
ここまでされると、さすがに高城も罪悪感
がわいてきて、
「ま、分かっていただけたら
良いんですけどね。」
と、怒りモードを収束させた。
そこで、白髪の若い男性が、話を
切り出した。白髪だからジジィだったのか
「さて、さて、謝罪が終わった所で、高城君 君の、事についてだがついさっき、君に、 拷問してしまった事も含めて、今の
法律ではきっちりと、国が、賠償を
支払わなければならないことになったん
だよ。つまりだね、君の元へ、
ありえない程の大金が手に入った訳だ。
まあ、人間一人じゃ、使い切れない程の
ね。しかし、私達、二本帝国側にも、
財力の限界というものがある。だからだ、 支払いを待ってくれないか、という交渉
に来た訳だが、待ってくれるかね?」
あまりの急展開に、戸惑う高城だったが、
橋門は、ここで、助け舟をだした。
「あの〜、一ヶ月に、百万円ずつで、
どうです?なら、一括よりは、簡単です
よね?」
「う、うん。」
「じゃ、そういうことで。
一ヶ月、高城君に百万円、私に、
五百万円をということで、お願いします」
「なに、ちゃっかり、自分の分のお金まで
ゲットしちゃってんの!?これって、
たしか、僕への賠償のはずじゃ!?」
高城は、驚愕が止まらない。この少女は
一体どういう風に育てられたのかという
疑問すら沸いて来る程の奇人っぷりだ。
「関係ありません。私が得をすれば、
それで、いいのです。」
「やっぱり、無茶苦茶だ〜!!!」
「はっはっは!やっぱり、ルミは、
面白いやつだなぁ。」
「ジジィは、黙ってください!!!
ここで、一生遊んで暮らせるかどうか
の勝負がきまるんです!!!」
もう、金に目が眩んで、体裁も気にしない
様子だ。上司を、ジジィとか目の前で、
何の気兼ねもなく呼んじゃってるし…。
「俺を、ジジィと呼ぶことも、金を
手に入れる事を思案する事も構わんが、
高城君、消えたぞ…。」
お金の話に嫌気がさして、高城は逃げた
ようだった。
「あの、くそ童×、逃げやがったか!?」
「もう少し、上品な言い方をお勧め
しよう…。」
「未経…、」
「俺が、悪かった。」
「…験者の高城君。」
「せっかく、止てくれたのに、なんで、
言っちゃうのっ!?」
ああ、出てきちゃったよ…!馬鹿だな、
僕は!などと、心の中でシャウトしながら
高城はいう。
「へぇ。学習装置には、そういう事まで、
脳内に、刷り込むんですか。最近の子は
だから………、」
「「やめろっ!!!これ以上、イメージを
壊すんじゃない!!!」」
二人同時に叫ぶほど、橋門は、見境が
なくなっていた。
「と、とりあえず、橋門さんを、ここに
おいて、別室でゆっくり話しませんか?」
高城は、提案する。
「そうだね。そっちの方が、効率が
良さそうだ。」
「男二人が、誰もいない所で、二人っきり
になって、なにをするつもりですか?」
「心配しなくても大丈夫だ。」
「『なに』をするつもりなんですね。」
「もう、分かったから、これ以上下ネタを
吐かないでくれ!高城君の心が潰れ
そうになってるぞ。」
当の高城は、
「な、なんで、こんなこと知ってんの…?
え、なんで分かるの…?自分が恥ずかしい 今すぐにでも、死にたい…。」
「あの、一人で、闇の世界にワープしてる
みたいですけど…。」
「これ、上にばれたらおまえのせいな。」
極めて、感情の無い声でジジィが言う。
「りょ、了解しました。全力で隠蔽します
だから、許して〜!」
橋門は、やっと我を取り戻したようだ。
めでたし、めでたし。
一方、高城はというと、ネガティブ
モードまっしぐらであって、こっちは、
ご冥福をお祈りするとしよう。
「ご、ごめんなさい、高城君〜!
なんでも、しますから立ち直ってください お願いです〜!」
「うぅ、ぐすん、うぅ…。」
高城はこの後、30分はこの状態だった。

「いやー、ほんと、恥ずかしい所を
見せちゃったね。」
高城は気まずそうに言う。
「大迷惑でしたよ!上にバレたら一体
どうなってた事やら…。」
橋門はぶつぶつと口を言ってくる。
「ほんと、ごめんね。というか、
最終的には、このカードということで、
落ち着いたんだよね。」
高城は、漆黒のカードを、目の前で、
ヒラヒラさせる。
「腹立ちますね。金持ちアピールですか?」
「実際、そうなっちゃったしね。」
「腹立ちますよ。誰でもそんなことされたら 直ちにやめることですね。」
「完全に話を無視されたよ…」
「どうかされましたか?」
「もう、いいよ…。」
彼らは、警察署から、高城が一括購入した
家へと、歩いていた。同時に、高校への
入学が決まったので、そこに近い場所だ。
警察署からは、少し遠いので、座標置換
駅(Replace Point Terminal略してRPT)
へ向かっていた。
のだが…、
バガンッ!!!
何かとてつもなく大きな音がした。
「とんでもなく、嫌な予感がするんだけど
気のせいかな?」
「私も同感です。」
と、二人は、音の元へと、駆け出した。
「んー、この強度なら、大丈夫みたい
でーすね。」
音の正体は、球形の何かが、地面に直撃
した音だった。コンクリートには、完全に
無視のできない、クレーターのようなひび割れがおきている。
その、球形の何かから、人が出てきていた
「あのさ、すごく嫌な予感がするんだけど
さ、気のせいかな?」
「珍しいですね。私も同感です。」
などと、呟いていると例の変人がこっちに
近付いてきた。くっ、くるな!?
「あのー、つかーぬ事をお聞きしまーすが
高城 雅樹くんでーすか?」
「な、なんで名前を知ってんの!?」
僕の名前が、なんで、こんな変人っぽい
ひとに、知られてんの!?等と高城が、
病み期に突入しかけていると。
「も、も、もしかして、マルスさん!?
なんで、ここにいるんですか!?」
橋門が、声をあげて、驚いている。
「ダメですよ!そんなに気軽に下りて来ちゃ 他の、上層の方々に舐められてしまいます よ!」
などと、橋門はさけび、上に繋がっている
エレベーターのような物に、詰め込む。
「おう、私はなーにもしてないのにぃ!
助けて、あああ!」
カランと、瓶が落ちる音がしたと思うと、
マルスと呼ばれた男は、見えなくなって
しまった。
「ふぅ、大変ですよ。マルスさんは。」
マルスって誰なの?」
高城は率直に聞く。
「あなたの脳内に情報が埋め込まれてません か?」
「あるんだけど、超絶カッコイイ。
誰にも負けない孤高の存在。としか」
「あの人、自分の情報だけ改竄してる!?
呆れて物も言えませんね。」
橋門ははぁ、とため息をつく。
「彼の名前は、マルス・デビッドソン
です。天極の科学者ですね。
何でも、周りに並ぶものがいない程の
天才だそうで…、はぁ。もっと、
扱いやすい人なら楽なのになー。」
「また、新しい言葉が出てきたんだけど、
天極って?」
どうやら、これも、学習装置には、入って
いなかったらしい。
卑猥な言葉なら、いくらでも入っている
のに、なんでこんなのだけは入ってない
んだか。と高城はため息をつきながら
きく。