友達から謎のメールが送られてきました4

催促もしていないのに続編がきました
id:higashino0933より。




生命の鐘④

「ルミちゃん!!!大丈夫!?じゃないから そうしてるのか…。じゃなくて、救急車
だよね!?」
高城は、アルフの強制操作を解かれ、
橋門の元へと駆け寄る。
「だい、丈夫です、高城くんが、時間を
稼いでくれたから、回復に、専念でき
た。よかった。ちょっと…、手を貸して
くれる?」
大丈夫では、なさそうな状態だったので
高城は焦りながらも、聞く。
「う、うん、何するの?」
高城は、チョークを手渡される。
「魔法陣をまず、B3系統です、それに、
トリュアレスの法則を応用して、周回文
に、書き込んで下さい。」
専門用語に専門用語を重ねたような、
もう、訳のわからないことを言われて、
「ゴメン、全然わかんない。」
キョトンとして、高城が答えると、
「でしょうね。しかし、出来ないと、死にま すね、私は。どうしましょう?」
橋門が、完全に無表情になって言う
「え、えぇ!!それは、困る!!B3系統
だったよね?えぇ!えっと、こう?」
高城は、適当に、魔法陣のようなものを
書く。
「雅樹君?貴方は、私を殺す気ですか?」
どうやら、とんでもない魔法陣を作成して
しまったらしい。
「なにこれ?」
「発動させたら、良いじゃないですか。」
そんな、無責任な…。
と思いながら、高城は、手に、魔力を
込める。そして、
「発動」
といった途端に、学校が消し飛んだ。
リアルに。
「あ、あわ、わわわ。」
「おー、すごいわね。我らが天才は、無意識 にこの規模の魔法も使えんのね。」
呆れを通り越して、尊敬の意が混ざりはじめた。
「というか、復活してるじゃん…。」
高城は、おかしな状況に、なんだか、
疲れきった様子で、対応する。
疲れるな、ルミちゃんといると。
「うん。だって、大丈夫っていったでしょ
私は、ちゃんと時間稼いでもらったお礼
までしたし。まぁ、珍しいわ。私が、
雅樹兄さんに、お礼をしちゃうなんて。」
もう、意味がわからないので、一度整理を
して、考えてみよう。
まず、高城が、大佐と戦う。
次に、橋門が、回復を始める。
その次に、アルフに強制操作をされる
その次に、橋門が完全回復する
その次に、橋門が、戦うのが面倒だし、
高城が有利だったので、まだ、死んだふり
をしておく。
その次に、戦闘が終わる。
その次に、高城が駆け寄る。
その次に、橋門がドッキリを敢行する。
その次に、高城が、学校を消し炭にする
という流れだったということは、学校は
橋門のお遊びに付き合わされた挙げ句、
消し炭にされたので…、何と言う不幸!
学校は、きっと無念に違いない。
「ふざけんな!いつもいつも、ふざけちゃ
ダメな時にふざけやがって!!!
なんで、ドッキリをしようと思うの!?
めちゃくちゃ、心配したよ!」
ぜぇぜぇ、これで、ちょっとは懲りるだろ
と思ったら、
「え?心配してくれたの?え、ええ!?」
コイツ、限りなく、男性との付き合いが、
短いらしい。何してたんだよ、子供時代
「はぁ、なんで、この程度のことで、
うろたえるなんて、今まで、なにして
生きてきたんだい?一人や二人、付き合っ た子くらい、いるだろ?」
「つ、つつ、付き合う!?誰と!?」
「はぁ…。」
ブン!
空気が揺れた。
「いやー、高城君、わりぃわりぃ。ルミは
さ…、んー…。ちょっと長い話聞くか?」
ジジィが、飛んできたみたいだ。時空を。
これが出来るのはかなりすごいそうだ。
これで、性格もしっかりしているのだから
頼りになる。
「その前に、ジジィ、何しに来たんですか」
「お前は、妹みたいなもんだからなー、
誰が好きだとかを、のぞき見たいのが、
兄貴ってもんじゃねぇの?」
前言撤回!ジジィを尊敬した僕が
悪かったようだ。高城は、心で呟く。
「やめてください、気持ち悪い!
そういうのをシスコンって言うんですよ
世間一般からの目がどうなっても知りませ んよ!」
世間一般の事を世間知らずが、語るんじゃ
ねぇ!とツッコミたくなるようなセリフ
だが、正論は、正論だ。
「ま、まぁ、まぁその辺にしときなよ。」
「そうだ、高城君、君が、もし、ルミと
付き合うのなら、ガチもののロリコン
なるので、よろしく!」
「ど、どういうことですか!?」
「今から、はなしてやるって!」
「というか、なんなんですか!?
ジジィは、私が、男の子と話そうとする
たびに、現れて!?」
「え、それこそ、ガチもんのロリコンじゃ
ないですか!?」
「失礼な!ルミより、二つ上なだけだぞ!
二つ違いくらいならセーフじゃないの
か!?」
二十歳は、過ぎてると思ってたのに…。
「それにしても、ガンコ親父並の、
男性関係の統制ぶりですね。」
高城は、呆れながら言う。
「もう、私は、ガキじゃ無いんですよ!
恋愛くらいは、自分でさせてください
よ!」
「ルミは、特に危ないからな、ほっておく
と、どこの不良集団に取られるか、
わからないし。
高城君くらい、ピュアな人間じゃないと
信用はできん。」
「あなたは、私のなんなんですか!?
気持ち悪いですよ!?」
「親父がわりかな?」
「役割、コロコロ変わってるし!!!」
「あれ、そうだっけ?」
「適当だな、おい!?」
ふぅ、と、ジジィは一息つく。
「じゃ、始めるか、昔話。
それは、それは、昔、昔、その遠い
未来のその最近…。」
「つまりは、数年前よ。」
「めんどくせぇ!!!」

**************************************二本軍が、地方を制圧しきっていない頃。

ある山の奥を、抜けた場所に、少し土地が
あった。周りは、山に囲まれていて、
あまり、帝国側が攻められない場所に
なっていた。
そこでは、魔法に特化している研究者が
数多く、生まれることで、有名だった。
そこに、生まれた少年の名前は、
高城雅樹といった。
そこに、生まれた少女の名前は、
橋門ルミといった。
高城が、三歳の時に、橋門は生まれた。
その時には、すでに、高城は、魔法の、
最先端までを、知り尽くしていた。
正真正銘の天才だった。
そのあとを、追いかけて、橋門も
魔法の知識を吸収していった。
橋門は、八歳になるころに、魔法を、
自分で、作るようになった。
「雅樹兄さん!新しいの作ったよ!!
みてみて!!」
「いま、忙しいんだよ!大人達が、
核融合を熱なしで、出来るようにしろ
なんて、無茶苦茶言うから、俺は、
大変なんだよ。後にしてくれよ!」
高城は、資料の山に囲まれながら、叫ぶ。
「うー、じゃ、兄さんに向けて、やっちゃう ね。」
「無茶苦茶言うな!!!ただでさえ、頭
使いすぎて、死にそうなのに、そんな
高度な、魔法を使うなぁ!」
しかし、橋門は、躊躇はしない。
「AGTW ζ!!!」
急激に、魔法陣が展開された。
複雑に、絡み合って、干渉をしあい、
一つが崩れても、別の魔法が、生まれる
ように、設定されている。
「でも、これ、基本がなってないや。
B3系統の魔法陣は、ケルカト方式で
保護しなきゃ、崩れて、周りの、魔法陣
まで、潰しちゃうのを覚えないと。
他の方式で、保護して、自壊を促す事で
周りの魔法陣に発動させようたって、
本末転倒だぜ。ケテロ、クライスタ!」
目前まで、迫っていた、氷の槍が、
砕け散る。
「ええー!なんでぇー!?」
「まだまだ、勉強たんないよ。
出直してこーい!」
「くそー、また、かんがえてくるもん!」
橋門は、かけていった。
高城は、ふぅと息をつくと、隣を見て
言った。
「彼女も、頼もしい味方ですね。
近頃は、二本帝国からの攻撃も、
激しくなってきた。
そろそろ、戦闘の準備が必要ですし、
ねぇ、カーディナル」
フッと一人の女性が現れる。
「えぇ、仕方が無いけど、手伝ってもらう
しかないわ。たった八歳の子にこんな事
をさせるのは、酷な事かもしれないけど
だからと言って、あんなに才能のある子
を手放すなんてことは出来ない。
はぁ、世の中は、ままならないものね。」
「はい、カーディナル。ところで、
頼まれていた、魔法が、完成しました。
これで、どうでしょう?」
カーディナルと呼ばれた女性は、術式を
見て、
「これなら、大丈夫ね。みんなに、教え
にいくわ。それまで、あなたは、休憩
してていいわよ。あなたも大事な、騎士
様の一人だしね。」
「光栄です。カーディナル。」

この後、三年間の戦いが、行われた。
たくさんの、死者が出た。
たくさんの、被害を与えた。
しかし、基本的に、規模が違う二本帝国に
敵うことはなかった。
そして、悪夢の一日が、訪れる。
大佐の男が、高城達を人質を使って追い詰め、高城は、自分の命を、絶つ変わりに、
人質を助けるということを、約束した。
処刑の前日、高城は、一つの魔法を、
完成させた。橋門が、名前を知らない、
魔法。しかし、魔法には、名前が付けられた。カーディナルだけが、名前を知った。
名前を知られると、魔法が解けてしまう。
そんな、特殊で、最強の魔法を完成させた
「ルミちゃん、君には、少しだけ、ひいき
をさせてもらうぜ。ちょっと、痛いけど
我慢しな。レクロ、アレアロス」
ジュワっ!!!と橋門の手の甲が焼ける
感覚がした。瞬間、複雑な魔法陣が、
手の甲に展開される。
「ちょっとだけ、犠牲を払うよ。
この魔法が、発動するとき、俺と過ごした 記憶が少し消える。でも、心配するな、
きっと、大丈夫だから。」
橋門は、今にも泣き出しそうだった。
しかし、涙を堪えて、無理に笑う。
「きっと、忘れないよ!絶対!」
「ありがとう…。じゃ、行くよ。」

そして、処刑の時間が来た。
高城は、拳銃自殺を選んだ。
高城は、銃を片手に持ち替える。
そして、銃口を蟀谷に当てる。
「じゃあな。ルミちゃん俺は、ちょっくら、 あの世へ、行ってくるぁ。」
ルミは、高城の方へ駆けて行こうとするが
軍の人間に止められる。
「雅樹兄さーん!!! 離せ!離せぇ!」
「それ以上、喚くと、ぶち殺すぞ!」
すると、高城がピクリと身体を震わす。
「もしも、てめぇがそれをしたら殺すぞ。」
訓練されている、軍人ですら、震い上がらせるその、殺気。
しかし、大佐の男は、ピクリとも、震えなかった。
「さて、そろそろ時間ダ。 始めようか。」
「ああ。そうだな。」
「最後に、言い残す事はあるか?」
「そうだな、みんな、全力で生きろ!
そしたら、またあの世で会おう!」
言い終えると、引き金に手をかけて、
満面の笑みを顔に浮かべる。
「ルミちゃん、強く生きな!」
ドグォン!!!
銃声が鳴り響く。
「お兄さーん!!!」
ドサっ
と高城の身体が崩れ落ちた。
「さてと、脅威は取り除かれた。
全員、殺せ」
「は、話しが、違うじゃねぇか!
雅樹が死んだら、村のみんなが助かるん
だろ? そういう約束のはずじゃねぇか!」「約束を果たす義理なんて持ち合わせて
ねぇよまズは、おまえからダ死ね。」
大佐の男は、光弾を放つ。
「う、うわ、 うわぁぁぁぁぁ!!!」
血飛沫が、飛び散った。
しかし、それは、彼のものではない。
それは、大佐のものだった。
「な、に? 加護の魔法を、それ
も永久持続型の!?高城は何をした!
は、まさか、死を以って 発動させた
のか!?」
光弾は、男性の目の前で、弾き返された。
そして、まっすぐに、大佐の男へと、
向かって言った。
「くそっ、救護兵を呼ベ!!!」
急いで、救護兵は、大佐の傷を癒す。
「まダ、高城の脅威ガ!?油断するな!
ただの住民デはない!!魔法は無効ダ!
銃火器デ対応しろ!」
ダダダダダダダダ!!!
と一斉掃射が始まった。
二三人、対応に遅れて、死んだ。
「ルミちゃん、行くわよ!!!」
カーディナルも叫ぶ。
しかし、橋門は、ショックで、動けない。
「ルミちゃん!!!」
非情にも、銃弾は、小さな少女に向けられ
て放たれ体がぐちゃぐちゃになって死ぬ、
はずだった。
キンっ!
と、銃弾が、橋門の目の前で弾かれた。
そして、手の甲に刻まれた、魔法陣が、
発動する。
そこからは、橋門の記憶がない。
記憶を、喰らわれて、残っているのは、
これだけだった。
しかし、続きの目撃者はいる。
ジジィ自身だった。
視点が、変わる。
「世界の、聖なるチカラよ。ここへ集え。」
色とりどりの、魔法陣が展開される。
通常なら、青一色のはずの魔法陣が。
カーディナルの目の色が変わる。
「ダメよ!!!その魔法は、記憶を完全に
消し飛ばすの!子供が、使うと、
人格が破綻するわ!!!」
しかし、橋門は、止まらない、
もともと、魔法を使っている意識も無い。
「扱うチカラは、光
出力の形式は、狂戦士
出力母体は、奏魔者の体を。」
半径五メートルほどが、魔法陣の光で
埋まる。
「終わる…。そんなことしたら、
聖体を身体と同期させるなんてしたら、
体が吹き飛ぶぞ…。」
ジジィは、呟く。
「愚か者に、神の天罰を、
不届き者に、神の裁きを、
そして、天空(ソラ)へ!」
聖体のオーラを纏った橋門が、破壊の
光弾を放つ。
青白い光が、通り過ぎたところには、
大きな爆発が起こる。
大量の兵士が、死んだ。
今度は、橋門は、両手を広げる。
すると、真っ白な、不健康に思われる程の
完全な白の光が橋門の人差し指と、中指に
集結する。そして、橋門は腕をあげ、
ピストルを指で作った。
ゾクリっ
と、カーディナルの背筋に悪寒が走った。
高城が、いつも使っていた、白光の射撃手
の魔法は、ある聖体の神話を応用したもの
だった。
光の狂戦士が、闇の騎士を貫く場面、
彼は、銃弾に、勝敗を託し、それを放つと
騎士の鎧ごと、銃弾が、白い光を纏って
貫いたという場面を再現したのが、白光の射撃手の魔法だった。
それを、その聖体を使って、再現する。
すでに、スケールは、人間の想像できる
領域を、超えていた。
そして、集められた光は、ジジィに向かって、放たれた。
「うわぁぁぁ!!!」
ズバァァァ!!!
吹き付けるような、衝撃の嵐が、軍側を
襲った。そこに、全く別の声が響く。
「高城くん、派手にやり過ぎだよー。
いくら、軍に怨みがあるからって、
僕の友達を利用するのは、ひど過ぎるよ
ちょっと、邪魔させてもらうよ。
このままじゃ、ルミちゃんの体も、
持たなさそうだしね。」
膨大な、力が、一瞬で消えて、魔法陣が、
一気にゼロになった。そして、目の前に
誰かいる。
ドサっ、と橋門が倒れるのが見えた。
ジジィだけに見えた、そのチカラの集合体
「僕は、アルフ。君は確か、∽¢‡*君だね
久しぶり。地上の世界はどうだい?
と聞いても、わかりゃしないか。」
その、人間には、理解の出来ない、発音を
聞いた途端に、頭痛が襲う。
「なんだ、よ、こりゃあ。」
うずくまりながら、ジジィは、目の前に
いる、人の形をした、なにかに、問い掛ける。
「君は、********の世界の、****だった、
*****だよ。」
ほとんど、聞き取れなかった。
痛みに、呻きながら、人の形をしたなにか
を睨みつける。
「怖いな、もう。おっと、そうか、
理解できないんだね、魂の水時計から
出てきたものには、無理だったことを、
忘れてた。」
意味が、わからない、ワードが、連発
される。
「つまり、君は、僕たちの世界の、
んー、門番さん?違うけど、そんなもの
でしょ。それで、僕の知り合いだった人」
「お前、人じゃ、無いだろ。」
少しずつ、頭痛がひき、アルフに聞く。
「おっと、ばれちゃった!?まぁ、当然か
仕方ないや。そうです。僕は人間じゃ、
ないよ。神様のなりそこないさ。」
「は?どういう…」
遮るように、アルフは
「君は、知らなくても良い。大変だし、
知ってしまうと、アウトワールドの
奴らに、目を付けられてしまう。
だから、知らなくても良い。」
と言う。しかし、ジジィは、何の事か、
理解が追いつかない。
「一体何の話を…、」
再び、アルフは、
「知らなくても、大丈夫だから。
とりあえず、この戦いは、鎮めるよ。
‡¶〆§∋」
っと、遮って、魔法をかける。
人が、理解できる領域を超えた、声が、
発せられる。
「じゃあ、これで、おいとまするよ。
君が次に、目覚める頃には、停戦協定が
まとまってる。全く、高城くんは、
めんどくさい事ばっかり押し付けて…」
フッ、とアルフの姿が消えた。
そして、ジジィの意識は飛んだ。
次に、彼が目覚める時には、本当に
停戦協定が結ばれていた。

**************************************「………ってな感じだから、君を探して、

ルミは、軍に、入隊した。で、俺に
拾われたわけ。」
一通り聞いたところで、とりあえず、
疑問が一つ………。
「なんで、そんな細部まで、きっちり把握
してるんですか!?」
ジジィ、変態疑惑!
「だって一級だから。」
「な、なにがですか!」
「ストーカー検定!」
変態確定(笑)
「や、役に立たねぇ!むしろ不名誉だ!」
高城は、橋門と共に、戦慄する。
「は、は、は!会長の友達でな!
ストーカーなんだけどさ………」
「あぁ、やめてくださいよ!ストーカー
検定教会会長の武勇伝なんて、聞きたく
ないですよ!そんなことよりも、気になる のは、アルフの事なんです!」
高城は、変な方向にズレそうな話題を、
必死で、修正しようとする。
「とりあえず、一通り、武勇伝を
話してからで良いか?」
「いいわけねぇだろ!!!あんた、
馬鹿なのか!?どっちが重要か、
わかるだろ!?」
「そりゃあ、決まってる!
ストーカー武勇伝の方が、百万倍
重要だ!」
「ダメだ…、救いようがねぇ…!」
一通りの茶番が終わると、ジジィは、
話しはじめた。
「しかたねえや、言ってやるよ。
アルフの事はな…」
高城は、ゴクリと唾を飲み干す。
「俺も、一個もわからねぇ!」
「わからないんなら、わからないって、
最初から言ってくださいよ!
今までの、茶番の時間を返してください
よ!!!」
高城は、もうこれでもか、というくらいの
大きな声で、ツッコミを入れる。
「というかな、高城君よ、簡単に、言うと
だな、前世の記憶を思い出してもらった
方が、早いんだ。」
無茶な事をジジィが言う。
「それが出来たら、苦労してませんよ…」
「ところが、簡単にいくんだなぁ!
これが!」
といって、一人の少女に手招きをする。